「猫背だから肩こりになる」「猫背を治さない限り肩こりは治らない」と言われることがあります。しかし姿勢と肩こりの関係は、原因と結果を一対一で結べるほど単純ではありません。猫背でも痛みのない人がいる一方、長時間の作業や首・肩甲帯の動きにくさと組み合わさることで負担が増える方もいます。
猫背と肩こりをどう考える?
猫背のように胸椎が丸まり、頭が前に出た姿勢では、首・肩周囲の筋活動や呼吸パターンが変わることがあります。ただし見た目の姿勢だけで肩こりの原因を決めるのではなく、「その姿勢をどのくらい続けているか」「動くと楽になるか」「肩甲骨や胸郭が動くか」などを確認する方が実際的です。
自分で確認してみるポイント
- 長時間座った後だけ肩が張るか
- 胸を無理に張ると逆に疲れないか
- 腕を上げたとき肩甲骨が動くか
- 首を回す動きに左右差があるか
- 深呼吸したとき肋骨が広がるか
「良い姿勢をずっと維持する」より、同じ姿勢を続けすぎないことと、身体がいろいろな姿勢へ動けることを重視します。
オステオパシーの視点
ここからは西洋医学的な肩こりの原因診断とは別に、オステオパシーの臨床モデルから身体をみる考え方です。オステオパシーでは、首・肩だけでなく胸椎、肋骨、肩甲帯、顎、横隔膜、骨盤などの連動を確認します。伝統的には筋膜系や内臓周囲との関係も臨床モデルとして考えますが、「内臓が疲れているから肩こり」「骨盤のずれが猫背の原因」と触診だけで確定するものではありません。
当院で施術するときに見ること
肩を揉んで終わるのではなく、首・胸郭・肩甲帯の可動性、呼吸、腕を上げたときの連動などを確認します。必要に応じて頸椎・胸郭・筋膜や頭蓋周囲などへ穏やかな手技を組み合わせます。
セルフケア
1時間に一度は姿勢を変える、胸郭を軽く回す、肩甲骨をゆっくり動かす、深呼吸を数回行うなど、こまめに「動きを取り戻す」ことから始めてください。痛みを我慢して胸を張り続ける必要はありません。
肩こり・首こりが続く方は肩こり・首こりの症状ページ、スマホ首・ストレートネックとの違いはスマホ首とは?ストレートネックとの違いをご覧ください。
参考資料
- Is neck pain related to sagittal head and neck posture? systematic review
- Impact of head position on human body functioning: systematic review
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